ひなろじ~from Luck & Logic~ 12話「笑うヒナには福きたる」(最終話)

ついに最終話。

季節は巡り、冬から春へ。
卒業式、そして終業式が近づいてきました。

3年生は卒業へ、
そして最後に残された問題が1つ。

1年前にニーナちゃんがリオンちゃんにも話した、
ニーナちゃんはALCAに戻ってしまうのか問題。

弥生と華凛が、ニーナちゃんと先生との会話を聞いてしまったことにより
ニーナちゃんがALCAに戻ってしまうんじゃないかと心配する皆。

それを聞いてもリオンちゃんはニーナちゃんが決めることだからと
いつもより落ち着いた様子で自らニーナちゃんに対して引き止めようとはしませんでしたが、
リオンちゃん以外はあの手この手で学園に残ってもらおうと手を尽くすところにリオンちゃん含めて優しさを感じます。

どの作戦も直接的ではなく、
あくまでもニーナちゃん自身が残ると決めてもらうために間接的に。

ニーナちゃんがいっぱいの写真を
ニーナちゃんの部屋でリオンちゃんと2人でベッドの上で見ながら
この1年間の思い出を振り返るシーンは優しさと暖かさにあふれてます。

この時の会話でニーナちゃんから満開の桜並木の話を聞いたリオンちゃんが
学園の前の桜の木を満開にさせるのはリオンちゃんの今の気持ちが詰まってます。

それを見てすぐにリオンちゃんだと気付いて走り出すニーナちゃんが
ALCA局長の前を走って通り過ぎるところ、そこからリオンちゃんを見つけて駆け寄り抱きつくシーン。美しい。

涙が溢れる2人。

「行くわけないでしょ、大事な友達が居るんだもの…」と言いながら
ニーナちゃんからリオンちゃんに抱きつく姿がとても美しい。

その直後のシーンで
リオンちゃんとニーナちゃんが当然のように手を繋いで歩いているところ、
お互いを尊敬しあって、自然に顔を寄せ合うシーン、最高すぎませんか!

手を繋いでいるところを弥生たちに見られて
慌てて恥ずかしがるニーナちゃん、可愛すぎる。

「ニーナちゃん、だーいすき!」(リオンちゃん)

そう言いながら橋から落ちてしまうシーン、は1話を思い出しますね。

そしてあの時と同じように
大きな鮭を手づかみでとってしまうリオンちゃん、すごい。

最後の最後のカットが、リオンちゃんとニーナちゃんが
倒れ込んで抱きつくような格好になっているところ、さすがよく分かってる!最高ですね!


最終回は入浴シーンあり、バトルシーンあり。
リオンちゃんとニーナちゃんの友情シーンあり。

ひなろじ」らしさが充実の良い最終回でした。




全12話が終わりました。

ひなろじ」はTCGラクエンロジック」の設定をベースにしたアニメであり
2016年1月に放送されたTVアニメ「ラクエンロジック」の関連作品ですが
アニメ「ラクエンロジック」とは全く雰囲気の異なる作品になりました。

アニメ「ラクエンロジック」が敵との戦いや襲撃を受けたり
戦いと緊張感のある世界観でしたが
ひなろじ」では世界は共通ながらも平和になった世界なので
ずっと登場キャラの身の心配をすることなく素直に楽しむことが出来ました。

アニメ「ラクエンロジック」の反省や教訓が活かされているのでしょうか、
リオンちゃんパパを除けば主要登場キャラに男性キャラすら居ません。

それどころかリオンちゃんとニーナちゃんの友達を超えそうなくらいの仲の良さ。最高ですね!

中心となる場所も「ラクエンロジック」ではALCAという組織内が中心でしたが
ひなろじ」はピラリ学園で学生生活です。

個人的に最大の違いの1つだと思うのが制服で
ALCAの制服は変わった形状や地味なカラーで正直可愛くありませんでした。

しかし「ひなろじ」では夏服は少し変わった形状ながらも
夏服も冬服も可愛いデザインでキャラクターの可愛さのアップに貢献しています。

冬服のワンピース系のデザインにブレザーを組み合わせたストレートな可愛さ、
夏服のセーラーなノースリーブに、
スカート部分は左側のみ下のスカートが見えるようになっている特殊構造で、ここでもキャラの個性を出すことも出来ます。
その中から見えるスカート部分もワンピースのようになっているのですが紐で結んであったり全体的に少し"和"な雰囲気があったりします。
冬服と比べて明らかに大きな胸のリボンも夏服の特徴です。

夏でも冬でもオーバーニーソを続けるニーナちゃん最高ですね!


キャラクターを中心に見ると、
やはり全体的に「可愛い」を重視されているのが良い。

リオンちゃんは少し天然っぽいけど
生活する上で非常識というレベルではなく可愛い天然で、ニーナちゃんをドキドキさせてしまうことも。

終盤こそ変わりましたが、
リオンちゃんはローザとトランスすると口調から変わってしまうギャップも可愛い。
逆にワッフルとトランスすると一気に子供っぽくなります。

ニーナちゃんは真面目だけど少しだけ不器用。そして強い。

最初はみんなと少し距離があるのかなと思いましたが
リオンちゃんが積極的に近づいてくるうちに完全にみんなの中に溶け込みました。

特に11話。
年末の年越しで他のみんなが帰省して一人きりの寮生活になると
一人漫才や一人コントなどを満喫しようと無邪気にウキウキしている姿は忘れられません。

さらにリオンちゃんが当たり前だからと年越しの瞬間にニーナちゃんにキス!
直後に「初めてだったのに…」とつぶやくニーナちゃん、最高ですね…!!

バレンタインではアモルの矢の効果で
リオンちゃんへの「好き」をストレートに表現するようになってしまったノンストップなニーナちゃん、最高ですね!!!

ひなろじ」の「良さ」が濃厚に凝縮されたのが第11話だと思います。


12話では1年が経過し、終業式の季節ということで、
ニーナちゃんがALCAに行ってしまうのではないかとの憶測が広がり
メンバーがそれぞれの考えと想いでニーナちゃんを引き留めようと頑張るところに友情を感じられるいい話でした。

ニーナちゃんに一番近いところに居たはずのリオンちゃんは直接引き止めるのではなく
動揺しつつもニーナちゃんにとってそれは良いこと、として送り出そうとするところに真の友情がありました。

ニーナちゃんとの何気ない会話の中で満開の桜並木に思いを馳せる様子を見て
3年生の卒業式の日にニーナちゃんのためにローザの能力で桜を満開にして
桜の木の影に隠れているリオンちゃんの良さ。
この時の絶妙な距離感と2人の心の動きがとても良い。

もう11話から12話の流れは最高としか言いようがないです。


あとロジカリストとして付け加えると
ニーナちゃんは頑張って真面目っぽくしているのに
メインでトランスするのは見習い天使のアモルで、
ニーナちゃんとトランスした姿が文字通りの天使、
しかも一部がハートに見えたり可愛さに全振りした天使なのがとてもとても良い。もちろん強い。

ちなみにアモルは見習いキューピットです。
アモルが柔らかさとすると逆にミカエルは実用的な騎士の硬さがありますね。



このアニメ「ひなろじ」、テレビで11話が放送されている頃には12話が配信中のように
実はテレビでの放送に先駆けてそれより1週間早く各サイトでネット配信をする珍しい形式が取られていました。

しかしこのテレビ放送版とネット配信版、
普通に見ていると気づきにくいところなのですが
通常のBlu-ray販売時の修正並に演出に変更が加えられていたりします。

最終話の第12話を例に見ると。
顔をアップに映して口元を隠すような場面や
リオンちゃんとニーナちゃんが2人でベッドの上で写真を見ているところで写真そのものをあまり映さないようにするなど
制作の負担を軽減するためによく使われるような部分もあれば、
卒業式の式典中にALCA局長の周りに座っている人が
ネット配信版では一般の保護者らしき人だったのにテレビ放送版ではALCA関係者に変わっているなど大きなものもあります。

細かい点では終盤の夕日に照らされた校舎の外にある時計が映ったときの時刻が
配信版は「5時」だったのに対してテレビ放送版では「4時」になっていたりします。

2月3月頃の北海道は5時だともっと暗いので4時になった、という感じでしょうか。

それ以外にも桜並木の下にいる生徒の数も手前に増えていたり
探すともっと演出の違いを見つけることが出来るかも。



このようにアニメ本編やキャラクターも素晴らしいのですが
もう一つ忘れてはいけないのが「オープニング」ではないでしょうか。

クレイアニメのようにコマ撮りで紙で作られたキャラクターを少しずつ動かして
地道に撮影している映像なのですが
見れば見るほどニーナちゃんの羽根が巻き上がるシーンなど
コマ撮りでは撮影が難しいシーンがあったりするのでコマ撮りに一部CG合成なのではないかと不思議に思っていました。

しかし8月に公式で公開されたオープニングの「制作レポート」によると
羽根が飛ぶシーンも含めて全てしっかり撮影して作っているらしく本当に凄いです。

その羽根のシーンは何度も撮影して
「変身前と変身後がぴったりつながるシーン」を探して繋げたらしいです。凄い…。

勢いのあるTRUEさんの「BUTTERFLY EFFECTOR」も合わせて
7月アニメでは一番好きなオープニング映像でした。


ひなろじ」は最初から最後までキャラクターの可愛さを含めた魅力を楽しめる上に
変身(トランス)要素を活かしつつ飽きのこない全12話でした。

特にリオンちゃんとニーナちゃんの関係性の変化は最高としか言いようがなく、
それが最高潮に達する11話や12話は何度見ても楽しいし最高です。

可愛いは正義とはこれのことです。


アニメのBlu-rayは上下巻となっており
各巻6話収録でありながら通常の深夜アニメの1巻(2話)分と同じ価格なので
事実上、他の作品の3分の1の金額で全話手に入るというのも素晴らしい試みだと思います。

是非ともビジネス的にも上手くいって欲しいところです。

そして出来ることならこの話の続き、
ひなろじ」の世界の続きをもう一度アニメで見てみたいですね。

「かわいい!」の詰まった「ひなろじ」の世界を。


・公式サイト
TVアニメ「ひなろじ ~from Luck & Logic~」公式サイト


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