「青ブタ」シリーズの劇場版2作目になる
「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」、見てきました。
※以下、ネタバレを含みます。
作品について
作品の上映時間としては73分ということで
2019年に上映された前作の映画「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」の89分よりも短くなっています。
お馴染みのエンディング曲「不可思議のカルテ」が約4分の曲なので本編は実質70分といった感じでしょうか。
今作のメインになるのは「おるすばん妹の夢を見ない」に続いて妹の花楓
TVアニメシリーズの「おるすばん妹」では思春期症候群により
平仮名の「かえで」から元の人格である花楓に戻った、その続きの物語になります。
花楓が進路について、「かえで」が夢として望んでいた
咲太と同じ高校に進学したいという夢を叶えるために頑張ろうとする、というエピソードなので
これまでの他のエピソードとは違って、直接的には「思春期症候群」は物語に絡んできません。
ただ花楓の悩みの1つがもう一人の自分である「かえで」にあるので
思春期症候群が全くの無関係というわけでもないと言えます。
そんな思春期症候群が中心ではない物語ということもあって
進路や将来の夢、自分のやりたい事は何か…など
一般的な（と言っても花楓にとっては状況がハードですが）悩みにぶつかる年相応の1人の女の子の姿に
見ていて共感できる人は多いのではないでしょうか。
「花楓」である自分と、「かえで」だった自分を受け入れて、
今の自分のために将来のための一歩を踏み出す花楓と、その勇気に心が動かされます。
劇中で描かれた範囲としては
花楓が自らの強い想いで進路を通信制高校に決めたというところで終わっていますが
ちょっと空気は読めないところこそありますが
進路の先輩として広川卯月も良い相談相手になってくれそうですし
周りの応援もあり、何より花楓が真剣に頑張っているので上手くいくのは描かれていなくても分かります。
花楓、頑張れ！
花楓、頑張ったね！
そう思わせてくれる、暖かいエピソードでした。
そして今冬に上映が予定されている次なる劇場版シリーズ、
「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」に繋がるシーンも
今作映画の冒頭とエンディング後にありました。
ランドセルを背負った小さな麻衣さんも興味深いですが
「ランドセルガール」では今回は登場しなかった翔子さんの活躍も期待されます。
次回作も楽しみにしています。
冬、すぐ来そうですね。
作品情報
『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』上映開始日： 2023年6月23日～
上映時間： 73分
監督： 増井壮一
構成・脚本： 横谷昌宏
キャラクターデザイン： 田村里美
制作： CloverWorks
作品公式サイト
劇場アニメ「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」公式サイト