Vivy -Fluorite Eye's Song- 13話「Fluorite Eye's Song」(最終話)

最終話。

松本博士が作ってくれた最後のチャンス、
今回失敗したら次はない


前回経験した状況を辿って
博物館の外で犠牲になった人を助けながらも
松本博士は助けに行かずにユイの元へ

案の定まずはエリザベスが絡んできますが
ここは映像を使って何があったか説明できるだけAIは便利


前回の二の舞にならないようにアラヤシキへの突入は停止プログラムを持ったマツモトに任せて
施設の制圧はエリザベスと武装したトァクのメンバーに
ユイにも支援してもらい、ヴィヴィは最初に歌ったあの小さなステージへ


ディーヴァとして大きなステージを経験してきたヴィヴィが
最後に歌う場所に選ぶのがニーアランドの最初のステージというのは良いですね

ニーアランドから離れていつの日からか見なくなっていたナビが
今でも設置されているということはナビも100年の時間を超えたのでしょうか、しかも現役で


ナビは動けるボディが無いため逃げる事も直接妨害してくることも無いけど
モカの立体映像で邪魔をしようとするなんて
ある意味ナビにしか出来ない事ですね、ただし今のヴィヴィに対しては詰めが甘かった。


今度こそしっかり歌えるのかと心配もありましたが
ディーヴァではなくヴィヴィとして歌うと決めた意志は強かった

歌うと決めたヴィヴィはしっかりと歌い上げて

ついに初回(2話)から聴き馴染んだあのエンディング曲に
ヴィヴィとしての歌詞が付け加えられました。

これでヴィヴィが作った曲は、
「Fluorite Eye's Song」と名付けられた曲が完成しました!

エンディングのクレジットにはしっかりと
「作詞・作曲 ヴィヴィ」の表記がありました。


大きな犠牲は出ましたがエリザベスが救出活動を手伝ったり
ユイたちトァクの活動もあって
きっと人類とAIは新たないい関係が再び築けると思わせてくれる最後でした。

ラストシーンのショートカットになったヴィヴィとマツモトのように




初回2話連続SPを含む全13話の放送が終わりました。


100年の時間を使って
100年後に起こるAIの暴走を止めるためのシンギュラリティ計画

それを1クールの限られた時間でどう描くのか
少し心配はありましたがしっかりと最後まで描いてくれました。


さらに映像にも力が入っており
SF作品ということで近未来的な場面も含めて
格闘シーンやマツモトの飛行シーンなどのアクションシーンの力の入れようは異常なレベル

それらの空間を多きく動くシーンは
まさにWIT STUDIOグラフィニカが得意とするところで
期待を遥かに超える映像でした。

今期アニメの中でも、今年放送されたアニメの中でも
圧倒的なクオリティと物量だったのでは無いでしょうか。


キャストのオーディションが2019年の7月、
実際にアフレコが行われたのが2020年の夏らしいので
じっくりと制作した結果なのでしょう。

キャストを含め制作スタッフ向けのPVも作られたそうなので
この作品に対する力の入れようが伺えます。



ヴィヴィが100年の時を旅するということで
キャラクターも多く登場しましたが人間はもちろん
ヴィヴィの妹であるAIとも
たった2話程度でしか関われないことに壮大な時間の経過を感じます。

エステラ、エリザベス、グレイス、そしてオフィーリア

シスターズと呼ばれるAIはどれも個性が強くて
AIの1人だけでももっと物語が描けそうだったので2話、3話で別れるには惜しいくらい

他にもサンライズで犠牲になった笑顔が素敵なルクレール
人形じゃなくても印象に残ったメタルフロートの作業AIであるエムや
忘れられないアントニオ

特にアントニオは、オフィーリアから人格が切り替わるシーンでは
見ていてゾクッとしました。

それまでは少しドジだけど一生懸命歌うオフィーリアの可愛い声(CV.日高里菜)から
少しずつ侵食していくかのように
恨みや憎しみに似たアントニオの低い声(CV.小山力也)に変わったあの瞬間はアニメ史に残る。


そして全話通してやはりヴィヴィを演じる種崎敦美さんの演技が素晴らしかった
AIらしい演技から、逆にAIらしくない演技まで幅広く
力強い声から最後の冗談を言う場面まで変幻自在で、本当に見事でした。

ヴィヴィを支える役割を担ったマツモトも
福山潤さんにしか出来ないような福山潤さんらしいコミカルだけど頼れるAIでした。


そして今作のもう一つの重要な要素である「歌」について
オープニング、エンディング、挿入歌含めて全部で10曲以上が使用されました。

歌唱はキャラクター名語とはなっていますが
実際にはヴィヴィでは八木海莉さんのように
そのキャラのキャストではなく別に歌唱担当を用意。

マクロスF」などでも用いられる分業方式ですが
この「Vivy」でもキャラクターのセリフから歌唱パートに移っても全く違和感はなく
このシステム採用は正解だったと思います。

声も少し似ているような?
どういう基準で歌唱担当を採用したのかも気になるところです。



全13話を毎週を見続けているうちに
圧倒的なクオリティの映像と、思いの篭もった楽曲の数々に乗せて
いつしか100年の本来気の遠くなるような壮大な旅を
ヴィヴィやマツモトと一緒に一気に駆け抜けて過ごしてきたかのような気持ちにさせてくれました。

壮大な旅を終えた充実感と寂しさすら感じるくらい
毎週どうなるのかと先の読めない展開を楽しませてもらいました。

非常に充実していて楽しかったです。

きっと1話から見るとまた新たな発見もあるかもしれません。

素晴らしい作品でした。



<公式サイト>
Vivy -Fluorite Eye’s Song-

<関連エントリ>
Vivy -Fluorite Eye's Song- カテゴリーの記事一覧 - 深夜アニメ実況の果て。