ロクでなし魔術講師と禁忌教典 12話「見つけた居場所」(最終話)

結婚を正式に受けたシスティの様子がおかしいことから敵の正体にも気づき
レオス改めジャティスとの戦いに挑むグレン。

最終回のラストバトルということで色んなものが詰め込まれていました。

今度はしっかりルミアを守るリィエル、
本気で戦う目をしたグレンを見て怯えてしまうシスティ、
思い直して戻ったシスティによって教師としての表情が戻ったグレンと共に戦うシスティ。

これまでヒロインらしいヒロインはルミアちゃんであることが多かったのですが
この最終回では明らかにシスティがメインヒロインでした。

ジャティスこそもう少しの所で逃しましたが
この場にルミアやリィエルが居れば確実に勝てたでしょう。




全12話が終わりました。

まず最終話のエンドカードが前代未聞の2枚であったこと、
これは一部で指摘もあったように本当にもう1話作るつもりだったのでは?と思わせてくれます。

エンドカード2枚のうち1枚目がコミカライズ版を担当する常深アオサによるもの
2枚目が原作イラストの三嶋くろね

これまでの話ではバトルを含めてもう少し丁寧に作られていたのに
最終話の一番の見せ所であるバトルシーンとその前後のシーンについては
明らかに今までより詰め込み気味の展開であったことなどから全13話説の可能性にも考えさせられます。

もしもそうだっても、そうじゃなくても、この作品の大きな見せ場の一つはバトルシーンにあると思うので
銃だけじゃなく刃物など今まで使ってこなかった手段も準備して全力で強敵に挑みかかるグレンのカッコイイところは
もう少し丁寧にじっくり見てみたかったなと思います。


最終回こそ気になるポイントはありましたが
全体的に見ると作品のコンセプトも分かりやすく楽しいストーリー展開で見やすかったです。

1話では"ロクでなし"の部分が多かったのに
2話からは普通に格好いい魔術講師としてルミアやシスティのために戦う姿は熱かった。

固有魔術もあって基本的な戦法は相手の魔術をキャンセルして一気に接近して物理で殴るのですが
魔法バトル物ということで最終回のグレンやアルベルトさんのような魔術バトルもいいですね。


キャラクターについてはまずは制服のデザインに驚かされましたが
意外にも2話目にもなれば不思議と慣れてしまうものです。

そんな攻めた制服のデザインにも一応は理由はあるらしいです。
魔術を使いやすくするためだとか。

その制服に身を包んだシスティやルミアちゃんは本当に可愛かった。

ルミア=ティンジェルの名前の由来がエンジェルであるらしいのも納得の天使なルミアちゃんは
ずっと身を狙われてきたせいで多少のことでは動じない心と
何か事件が起こった時のいつでも覚悟を決めている表情が印象的。

そのルミアちゃんは他の生徒やシスティがグレンに対して不信感であったりあたふたしていても
グレンのやろうとしている事は全て理解しているとばかりに堂々としてたその姿はまさに正妻。

この余裕を持った振る舞いは性格からなのか
それとも昔にグレンと出会っていることからの信頼なのか。
どちらにせよ他を寄せ付けないくらい圧倒的なヒロイン力を見せてもらいました。

キャストである宮本侑芽ちゃんの演技もとてもルミアちゃんに合っていて素晴らしかったですね。

ルミアに変身したグレンを演じた時は本人にとっても挑戦的な演技だったらしいのですが
そのシーンも含めてルミアの可愛さと意志の強さを見事に演じていたと思います。

ちなみにアニメ放送期間中にTVアニメ化記念として開催されていたキャラクター人気投票では
中間発表も最終結果もルミアちゃんが1位でした! もちろん2位はシスティですけど。


システィは一番手のメインヒロインであるはずなのに
少々ツンデレ気味の性格とルミアが常に近くにいることで
ヒロインとしてのアピールはあまり思うように出来ていませんでしたが
ルミアと二人のセットとしてみるとバランスが良く、
完全に信頼しあっている二人の絆もあって魅力もアップします。

グレンからは白猫と呼ばれ、
明らかにそう呼ばれる一因であろうミミのようなパーツの付いたカチューシャは少し斬新。
そこにツンデレ的な性格と合わせることでまさに白猫です。ここまで来たらシッポも付けたい。


リィエルはルミアの護衛のために学園に入って、一連の騒動を謝罪した時点で
物語の終盤だったこともありヒロインらしいヒロインの行動はあまり見られていません。

小柄な姿とは不釣り合いの大剣を武器に戦ったかと思うと
いちごタルトを小動物のようにモグモグと食べたり、一度思い込むと真っ直ぐだったり。

ルミアやシスティともまた違うタイプの
これから少しずつ仲良くなっていけるマスコット的なイメージです。


ヒロイン3人が歌っているエンディングも素晴らしく、
曲だけではなくヒロインそれぞれの1カットのイラスト、
特にルミアちゃんの角度といい表情といい、あれは毎週見ていて最高でした。



アニメ本編以外の部分でいうとこの作品で面白いのがウェブラジオ。

メインパーソナリティはシスティ役の藤田茜とルミア役の宮本侑芽の二人なのですが
この二人の絶妙な関係性やバランスが良く、思い切りのあるタイプの藤田さんと
本当のそのまま進んじゃって大丈夫なの…?という雰囲気を出す侑芽ちゃんのやり取りがクセになります。

特に二人が様々な方法で決闘をするコーナーでの冒頭のショートコントが面白いんです!

藤田さんが白黒つけるために決闘を申し込むきっかけになる、「侑芽より私のほうが○○だから!」とキレるところで
侑芽ちゃんが、「えっ、また…?」となるところが毎回とても素晴らしいと思います。


それから予告映像も面白かったです。

予告映像はテレビでの放送には予告は無く、
公式ネット配信版か、放送後にYouTubeにアップされるものを見ることになるのですが
SDキャラの動きや登場するキャストの多さ、限られた時間内に言い切りセリフ量の多さなどしっかり作られていて、
アニメ本編とセットで予告映像も是非とも見ておくべきです。



先程も書いたように最終話こそ情報量が多く急ぎ気味とはなってしまいましたが
講師としての立場とヒロインとの関係性だったり
魔術だけではなく物理も駆使する熱いバトルシーンだったりと
楽しいところや見どころはたくさんあったので、
そんなバトルシーンやヒロインの可愛さの続きをもっと見てみたいなと思います。


<公式サイト>
TVアニメ「ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード)」公式サイト

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