こみっくがーるず 12話「いってらっしゃいませ 立派な漫画家さまたち」(最終話)

近づく退寮の日。
みんなが次々と寮を離れていく中、
必死に掴み取った前後編の後編の締切が迫るかおすちゃん。

この1年間、ずっと3人に支えられて4人で頑張ってきたかおすちゃんにとって
直接助けて貰えないだけじゃなく、賑やかだった寮が静かになって
周りに誰も居なくなっていく状況もあって精神的には相当追い込まれていたはず。

それでも、ギリギリまで追い込まれていても
キラキラしていた世界は奇跡の連続だと気付いて
何とか最高の漫画として仕上げるかおすちゃん。
どんなに辛くても頑張ろうとする心、これがかおすちゃんの持つ最大の強さ。

そして周りのみんなが互いに一生懸命に支えてくれる。
小夢ちゃんや琉姫さん、翼さんだけじゃなく
怖浦先輩や寮母さん、もちろん編沢さんも、皆。

この1年間を掛けて
前後編の漫画を掲載するところまで何とか辿り着きましたが
1年の寮生活でかおすちゃんが手に入れたものは一生を左右する大きなモノ。

寮はすっかり綺麗に変わってしまいましたが
きっとこれからも4人は変わらずに、
お互いに支え合って、励まし合って、笑い合って。
みんなで漫画を描いて、ずっと描き続けていくのでしょう。

かおすちゃんは幸せ者です。




全12話、終わりました。

まんがタイムきらら」作品ということで
キャラクターも可愛くて、癒やされる作品になるんだろうなとは思っていましたが
まさかこんなにもストーリー面でも良い作品だったなんて。

メインの4人。
すでに連載を持っている琉姫さんと翼さん、
かおすちゃんと一緒に寮に入ったものの先に連載を勝ち取った小夢ちゃん。
そんな3人に影響され、応援され、必死に頑張るかおすちゃん。

何度ネームを提出してもダメで、
寮に入って前後編の掲載を出来るまでも約1年弱かかっています。

普通なら心が折れてしまっても不思議じゃないのに
それでもかおすちゃんは涙を流しながらも何度でも立ち上がって、何度でも挑戦する。

そんなかおすちゃんの姿は凄いし、かおすちゃんの大きな武器だし
見ていてパワーが貰えるような気さえしてきます。

何度もネームをボツにされても頑張るかおすちゃんを
ときには見守り、ときにはアドバイスをして、
それぞれのやり方でかおすちゃんの力になってあげる小夢ちゃんたち3人が本当にいい子で。いい子で。


キャラクター1人1人を見ていっても
それぞれの個性のそれぞれの良さがあって

かおすちゃんは小学生に間違えられるくらいの
小4から変わっていないという小柄な姿からは想像できないくらい
実はタフな心を持っていて、
たまにかおすちゃんの中に潜むおじさんが出てきてしまうけど、
髪が長くて、時々違う髪型をしている姿が可愛くて。
口癖の「あばば」にはその時によっていろんな感情が込められていて、
様々な表情を見せてくれて、見ていて楽しいヒロインです。

小夢ちゃんは4人の中では一番可愛いにこだわっているようで
服のセンスや小物など女の子らしいものに包まれていて
4人でいる時に「女の子らしさ」を一気に底上げしてくれる大事な存在。
よく何か甘いものを食べている姿が印象的ですが、その時の幸せそうな笑顔もまた印象的。
自分が先に連載が決まってからもかおすちゃんの事を常に気にしてくれていて
自分の気持ちに素直で、本当に優しい子というのが溢れていました。

琉姫さんは自身のコンプレックスに悩まされながらも
4人の中ではお姉さん的な存在で、ふわっとして緩みがちな空気を引き締めてくれる、ときもあります。
基本的に真面目だけど真面目過ぎず、面倒を見るときもあれば見られるときもある。親しみやすい存在。

翼さんはクールでボーイッシュで、小夢ちゃんとは正反対のようなタイプだけど
決して冷たいわけではなく周りをしっかり見ていて、かおすちゃんの事も気にかけていて、
漫画を描く時にはモードに入ってしまうけど、漫画家としてもしっかり頼れる存在です。

他にもみんなを驚かせて楽しんでいるけど
実はちゃんと先輩もやってくれる怖浦先輩や、
寮母さんと編沢さん、担任の編沢先生が実は昔からの友達で漫画を描いていた仲間で
この3人の大人チームにもまた別の物語があるというのが興味深く面白いです。


そして主題歌についてはオープニングは「Memories」、
エンディングは「涙はみせない」が使われましたが
どちらもキャラクターの心情が反映されているようで美しいメロディだけじゃなく
歌詞にもしっかり注目して聴いてもらいたい2曲です。いい曲なんです!


かおすちゃん役の赤尾ひかるさんにとっても大事な作品となったようで
最終話を見終わった直後の涙を浮かべながらのコメントには様々な想いが詰まっていました。

テンションの変化が激しくて、「あばば」と口癖があったり
かおすちゃんの演技は難しいところも多そうですが赤尾ひかるさんは見事に
それら全てをまとめて可愛いかおすちゃんを演じてくれました。

赤尾ひかるさんの今後の活躍にも注目したいです。

そしてこの「こみっくがーるず」、
まだまだアニメで描かれていないストーリー、登場していない新たなキャラクターが居ます。

ぜひとも続きの世界を見てみたいですね。

綺麗になった寮で、みんなと一緒に、
笑顔で漫画を描いているかおすちゃんの、この先の世界をもっと。




・公式サイト
 TVアニメ『こみっくがーるず』公式サイト

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 [こみっくがーるず] - 深夜アニメ実況の果て