このはな綺譚 12話「大晦日の奇跡」(最終話)

最終話です。
最後まで「このはな綺譚」らしい優しくていい話でした。

女将さんと柚ちゃんを繋ぐ絆は
もっともっと昔から繋がっていたんですね。

女将さんが忘れてしまうくらいずっと昔。

此花亭が此花亭として出来る全てのきっかけにもなった
大きな出来事に本人も気づかないうちに関わっていたとは。

柚ちゃんはすぐに別の空間に入ってしまいますが
今回ばかりは助けがなければ、想いがなければ戻れないピンチでした。
柚ちゃんの素直で真っ直ぐな気持ちが伝わった瞬間でした。



全12話終わりました。


このはな綺譚」は最初から最後までいい話の連続であったと同時に
1話1話が意外と深い話で、そのそれぞれのストーリーを演出する上で
この温泉旅館という舞台が数々の出会いをする上でピッタリな舞台でした。

それに加えて柚ちゃんのまっすぐで素直で、人を疑うことを知らないような性格。
人のために、誰かのために、新人だけど新人らしく頑張るその姿勢。

いつでも前向きでキラキラしている柚ちゃんに癒やされましたし
その柚ちゃんの気持ちが最終的に良い方向に進めてくれるので安心して見ることが出来ました。

最終話でもその柚ちゃんの気持ちが回り回って柚ちゃん自身を助けることになって
本当に柚ちゃん、良かったね!


キャラクター同士の関係性も良かったですね。

柚ちゃんはもちろん、優しく迎え入れてくれた此花亭のみんな。

蓮ちゃんは棗が最優先かのように見えて
しっかり周りも見ていてちゃんと世話を焼いてくれる。
そんな優しさが随所にありました。

お菊ちゃんに対しても女の子らしく綺麗に服まで用意してくれて
一番お菊ちゃんを迎え入れるために色々とやってくれたのは蓮ちゃんなのでは。
時々新しい服も作ってくれているようですし。
おしゃれに気を遣っていて器用で、女の子らしいですね。

櫻ちゃんは本編中ではセリフが他のキャラクターに比べて明らかに少なかったですが
予告動画では驚くくらい長いセリフでもあの独特なトーンで話し続けます。まさに予告担当。

お得意様の戦の神様が此花亭を訪れた時でも
お互いに多く話すこと無くコミュニケーションが取れていたり
その絶妙な間のとり方が、櫻ちゃんなのです。


エンディングが四季をテーマに
4つ用意されていたのもこの作品の特徴でしょうか。

春の「春ウララ、君ト咲キ誇ル」
夏の「夏咲き恋花火」
秋の「茜空、君舞フ紅葉ノ散歩道」
冬の「雪華煌めく家路にて」

この4曲は12月13日にリリースされたばかりの
CD『此花亭の四季』に全て収録されているのですが
どの曲も丁寧な作りでそれぞれの四季が思い浮かぶ良い曲なんです。

元気な春や夏、落ち着いて少し寂しげな秋や冬。

実際に風景を見ながら聴いてみたいと思わせる曲たち。

最終ではこれら4曲ではなく柚が歌う「四時・草の縁」という曲が使用されましたが
これもまた優しくて良い曲なんです!


ここであえて気になったポイントをあげておくとすれば
省略モードのキャラ絵が少し多かったところでしょうか。

主に柚ちゃんがそうなっていたのですが
コミカルさを表現するのには省略絵も有効だと思うのですが
そうでもないところでも幅広く何度も使用されていて
本来の表情で、柚ちゃんの反応を見てみたかったなと思うシーンがいくつかありました。

これらはミスではないのでBlu-ray等でも修正されることは無いと思われますが
もう少し省略絵は少なくても良かったかもしれません。


それでもやはり「このはな綺譚」という作品が持つ
優しさや癒やし、これは間違いないもので、
落ち着いた気持ちでゆったりと音楽を聴いたり、
アニメを最初から見返してみたい、そう思わせてくれる綺麗な作品でした。

真っ直ぐな視線がキラキラしていた柚ちゃん、とても可愛らしかったです。

マーライオン!」


<公式サイト>
TVアニメ『このはな綺譚』公式サイト

<関連エントリ>
[このはな綺譚] - 深夜アニメ実況の果て