魔法少女まどか☆マギカ 11話「最後に残った道しるべ」/ 12話「 わたしの、最高の友達」 (最終話)

3月10日深夜にMBSにて第10話が放送されてから1ヶ月以上、
その間に色々ありましたがやっと続きが見れました。

こんな事言うのは適切じゃないかも知れませんが
放送休止したタイミングが第10話で良かったと思う。
ひと通りの謎は明かされたタイミングだったし
もしそれより前に休止していたらモヤモヤしたまま1ヶ月も過ごさなかったらと思うと
評価も変わってくる可能性が十分あったはず。
逆に11話でもし休止だったらきっと大変なことになってる…。

そんな流れで迎えた第11話と最終話の第12話。

ワルプルギスの夜の目前に杏子が消えてしまった時点で
残された選択肢はバッドエンドや再び繰り返すルートを含めていくつか想像できたわけですが
まさか宇宙に干渉するレベル、全てのルールの再編を条件に持ってくるとはスケールが大きい!

まどかの大規模な力の原因が自分が時間を繰り返したことによる因果*1の集中にあったと知り
ほむらが時間を戻すことすら出来なくなった今、
最後に残されたまどかが、マミさんやさやか杏子だけをもとに戻すのでは無く
少し前にキュゥべえから聞かされたこれまでの人類の歴史の中の魔法少女のことまで
短期間で考えて行動とはまどかを甘く見てました。

これだけ一気に大規模な展開をしたにも関わらず
最終話で視聴者が萎えるようなことが無く纏めたのはさすがです。
もし時間の都合で第12話のBパートがカットされていたら評価は真逆になっていたかも。

どれだけスタッフが良くても、話が面白くても、
最後が適当だったりするとそれだけで作品そのものが残念なことになりますから
この点は評価したいと思います。



TVアニメまどか☆マギカの放送前を思い返すと
毎週少しずつ情報を明らかにしていく力の入ったCMが放送されていましたが
脚本に虚淵という大きなポイントになる名前があったとは言え
その頃はまだパステルからの明るいCMや主題歌、魔法少女という言葉などに騙されて
さらにネームバリューのあるスタッフを集めてもっとテンプレ的な話に
ちょっとした独自のアレンジが加わったものに仕上げるのかと思っていました。
少なくとも第1話、第2話くらいまでは…。

そしてその考えや評価が一気に変わったのが例の「第3話」、
従来の明るく希望にあふれた魔法少女という言葉が一気に怖い言葉になった瞬間です。

確かにマミさんにはものすごい死亡フラグが立ってるとは思いましたけど
まさか開始早々の第3話でヒロインの1人を消してしまう、しかも残酷に、なんて
それだけであの時点でのインパクトは十分だったし、
それから話が進むに連れてその意味も大きくなっていくに連れて
全12話の中で第3話が最も重要な回だったと言えると思います。

そうして、これまでの魔法少女のイメージを変えることに成功したあとに生きてくるのが
シャフトらしさを生かした独特の世界観の演出。
あの世界を最初に見たときはそれ以外のシーンと比べて
あまりにも浮きすぎた存在にやり過ぎなんじゃないかと思うレベルでしたが
第3話やそれ以降の話が進んでいくとその浮いた不気味な感じが合っていると思えてくるから不思議です。

それから、その話とは別にキャラクターについても
あのうめてんてーの見てすぐ分かるキャラ原案を使って
あれだけの動きのあるシーンを創り上げたのは凄い。

第10話から11話の間が大きく開いたとはいえ
最後まで何とか作画が崩れること無く持ちこたえたシャフトも頑張りました。

キャラクターの話に戻しますと、
やはり一番印象に残ったのはキュゥべえですよね。
ネット上ではその無機質な悪徳商法っぷりに文字通りの意味でボコボコに扱われてきましたが
この作品はキュゥべえ無しでは語れないし、数々の名言を残してくれたのは面白かったです。 「わけがわからないよ!」

第2話までは、早く!いつになったら魔法少女になるの!?と思いながら見ていたまどか
周りが魔法少女だらけのメンバーに囲まれて悩みに自分で答えを出す強い子でした。
最後まで安定した存在。

マミさんは3話までに大役を果たしたし、
さやかは最後の扱いが一番可哀想な気がしたけどあれも一つの答え、
それにあの年代らしい性格なんじゃないかと。
杏子はもっと裏がありそうだったのでもう少し別に時間を作って色々と取り上げて欲しい存在かも。
ほむらは言うまでもないですが、まどかと並ぶこの作品の主役だと思っています。


ここまでストーリーの内容とは離れたことを長々と書いてしまいましたが
本当はもっと中身についても書こうと思っていたけど今の自分の理解がどこか間違ってるような気もしてきて
あまり踏み込んだことを偉そうに書けませんでした。
でもそれはネガティブな意味ではないです。

これはもう何度か、第1話から最終話までを一気に見てみたほうがいいですね、見てみたいです。
そう思わせるくらいのスケールのストーリーを、
たった1クール12話で纏め上げたのが「まどか」という作品の面白い部分。


まどか☆マギカは、放送と同時に発売されているコミック版だけではなく
外伝などとして「かずみ☆マギカ」や「おりこ☆マギカ」なども同じく展開しているので
この世界観はこれで終わりではなく、これからも注目です。

*1:魔法少女の潜在力は因果の量で決まる」