はるかなレシーブ 12話「だから私たちは、かけがえのない一人を選ぶ」(最終話)

やりました、やってくれました。はるかなペア!

全国2位のエクレアペア相手に互角の戦いを見せ
最後の最後まで縺れた試合を見事勝ち取りました。

実力と経験では確実に上のはずのエクレアペアに
遥の天才的な才能と、かなたちゃんの冷静さが上回った瞬間でした。

試合が決まった瞬間、紅愛はとても悔しそうでしたが
同時に紅愛がライバルとして戦いたかったかなたと
このような良い試合を出来たことはきっと嬉しかったはず。

試合後は姉妹で支え合って、ここまで来た
エクレアペアの強さの秘密も垣間見えたような気がしました。

最後は5人全員でビーチパーティー

遥も初めてだと言っていましたがこちらでは一般的なのでしょうか
バーベキュー楽しそうです。

まさか水着姿で海で遊ぶシーンに一瞬でも違和感を覚えることになろうとは
1クールずっとビーチバレーを見ていただけあります。

遥が沖縄に来て、かなたちゃんと出会って、ビーチバレーを初めて、
紅愛と恵美理に出会って成長して、あかりちゃんが加わって団結力が上がって。

たった1年間の時間の流れのはずなのに
その充実感、成長はそれ以上のものがありました。

全国2位のエクレアペアに勝利して次の大会へと進む遥、かなた。
紅愛と恵美理のシュシュを手に目指すは成美と彩紗の待つ、全国へ




全12話。
とても楽しかったです。

キャラクターは可愛い
同時にビーチバレーのシーンも熱く描かれていて
1話から最終話までとても安定していました。

昨今はメジャーな競技からマイナーなものまで
様々なスポーツ競技をテーマにした作品が多くありますが
ビーチバレーはアニメで表現するのにも良い題材かも。

単純に全編水着回として見るのもアリかもしれないし
ルールを全て知らなくても簡単な説明で試合を楽しむことが出来て
1チーム2人なのでフォーメーションも理解しやすく
コート上の各キャラクターをしっかり見せることも出来る。


そしてこの「はるかな」、
映像の綺麗さやBGMがとても良かったことも特徴です。

基本的に殆どがビーチ、砂浜のシーンになるのですが
強い太陽の日差し、可愛さ空気と乾燥した砂、肌を撫でる潮風、
それらの表現がしっかり描かれていて夏らしさ、沖縄らしさがより際立って
見ていて作品に入り込むことを手伝ってくれました

細かいところで言うと特に砂の表現が面白く、
スパイクなどボールに触れた時に砂が飛び散るのはもちろん、
レシーブなどボールを拾うために飛び込んだ直後は
水着や腹部にちゃんと砂がくっついているなど
よく見れば見るほど細かいところまでこだわっているのが見て取れます。

そしてBGM、沖縄ということもあり
それらしいものからPVなどで一番よく聞いたオシャレな曲(「Rise」)だったり
試合中などに流れるテンポの良いものだったり(「Yummy Bunny」でしょうか)
いいところで使われるボーカル入りの「Home (Is Where the Heart Is)」や「Like a Sunrise」
などなど、他のアニメで聴くものとはまた違う
センスの良いかっこいい曲が多くとても印象的でした。


続いてキャラクターについて、
どのキャラも言うまでもなくとても個性的で魅力的!

まずは遥、
長身でスタイルが良くて、だけど普段はちょっとふわっとした抜けてる感じもあるのに
ビーチバレーを始めて1年であそこまで成長する才能の持ち主。

かなたちゃん、エクレアペア、マリッサなど実力のある人に教えて貰ったものを
しっかりと吸収して自分のものにしてしまうだけではなく
試合中に相手の使った技術をぶっつけ本番で試して成功させてしまうなど
天才としか言いようがない優れたセンスを持っています。

それなのにやっぱり試合が終わると
少し抜けてる癒やしを感じるキャラになるのが可愛い。

私服のワンピース姿がとても似合っていました。


次にかなたちゃん。
かわいい。

ビーチバレーをするには身長が低く
それをきっかけに小学生の時にあれだけ頑張って居たビーチバレーから離れてしまったけど
遥と出会って再びビーチバレーを始めて
その中でビーチバレーに対する熱や技術は失っていないことを見せてくれました。

周りをしっかり見て状況を判断する冷静さと持ち前の体力が武器ですが
ビーチバレーをするからには、そこで点を取るためには
あの時のようにスパイクで決めないとダメだと悪い方にこだわってしまうマイナスな面もありましたが
そんなかなたちゃんを1点は1点と言う遥の一言でハッと目覚めて
スパイクにこだわらずポーキーも活用出来る本来の強いかなたちゃんが目覚める事になりました。

そういう意味でもかならちゃんから遥へは技術を
遥からかなたちゃんへもそんな気付きをお互いに与えあって刺激しあって、実力を伸ばし合えるとても良いペアです。

試合中に何度も聞いた、
かなたちゃんの『遥!』『任せて!』という声がとても好きでした。

遥の背後から聞こえてくるかなたやんの『任せて!』の可愛さを兼ね備えた安心感は尋常じゃないです!
レシーブでボールを上げて『遥!』なんて言われたらもうスパイク決めるしかないですよ!!

そんなかなたちゃんを演じたのが宮下早紀さん。
アニメのメインキャラクターとしてはこの「はるかなレシーブ」が初となるようですが
その演技力の高さには驚かされるばかりです。

「はるかな」ラジオ番組では遥役の優木かなさんと2人でパーソナリティを努めているのですが
優木かなさんの明るくフレンドリーなあの性格も手伝ってか、
宮下早紀さんが活き活きと話しているのが楽しそうでとても良い番組です。
(「アイスレシーブ!」のコーナーでテンション上がる2人が楽しいです!)

きっと今後も素晴らしい演技を見せてくれるに違いないので
宮下早紀さん、間違いなく注目の声優さんです。


続いてエクレアペア、紅愛と恵美理でエクレア。

公式の紹介文にあるようにアバウトな性格の姉の紅愛を
少し控えめな口調の妹の恵美理が支える姿がお互いを信頼しあって
一緒にここまで頑張ってきた姉妹という感じがしていいですね。

特に最終話の試合後の2人のやり取りはそれが現れていて
全国2位の実力者でありながらも普通の中のいい姉妹であることが見えました。


あかりちゃんは、途中から参加ということで
最初はビーチバレーなアイドルとしてクラスで人気者になって友達を作ろうと
どこか涙ぐましい理由とインパクト十分な登場でしたが
いつか見た自分の境遇を重ねて放って置けないと言ったかなたちゃんと
それに同意した遥の積極的なアタックと戦略によりあっさりと陥落。

普通はペアを見つけてビーチバレーをするところなのでしょうが
あかりちゃんは部のマネージャーとしてその実力を発揮。

全員にお揃いのシュシュを用意してあげたり
日焼け止めの大事さを徹底させたり、
はるかな、エクレアの4人には無いアイドルな部分を含めたキャラクターで
場を明るくしてくれたと同時に5人の絆をより強固なものにしてくれる大きな役割を果たしてくれたと思います。

他のどのメインキャラクターよりも優先して
キャラクターソング「ワクワクシークヮーサー」を歌い、
第7話では専用のオープニング映像、オープニング曲「前を向いて!」まで用意されているなど
作中だけではなくスタッフにも愛された
まさにビーチバレー部の枠を超えた「はるかなレシーブ」のマスコット的な存在。


成美と彩紗の「なるあや」ペアは
メインは序盤になりますが後半でも遠くから応援してくれるなど
アニメの中でもその存在は決して小さなものではなかった。

成美は、小学生の時に溶け込めなかった時にビーチバレーに誘ってくれて
一緒に大会で優勝までしたかなたちゃんが
ビーチバレーから離れてしまったのに突然現れた遥とペアを組んでいる姿を見て
内心は快く思っていなかったはずなのに
すぐにかなたちゃんの事を想って、思い出して、ずっと気にかけて応援してくれる大きな存在に。

ビーチバレーから離れてしまった時も、こうしてビーチバレーを再び始めた時も
一番にかなたちゃんの事を想ってくれていました。

そんなある意味振られてしまった成美と一緒に
今最高のパートナーとして支えているのが彩紗。

クールで表情を読み取りづらい成美とは対象的に
明るくてフレンドリーなタイプで、
しっかり成美の事を近くで見ている彩紗とは
バランスの取れた良いペアですね。さすが全国1位。

あと忘れちゃいけない、愛衣と舞の「あいまい」ペア

実力としては、はじめての大会で2回戦敗退した時の「はるかな」ペアと同等で
「エクレア」や「なるあや」みたいな強豪というわけではありませんが
バレーボールからビーチバレーに来た愛衣が
低身長がコンプレックスだった舞を誘ってビーチバレーを始めるなど
一部かなたちゃん達の境遇と通じるものも。

水着の購入権を賭けて主に遥と舞が軽く対決した出会いもあってか
特に舞はツンとした態度をよく取っていますが
沖縄予選で「はるかな」と「エクレア」が対戦していた時は
思わず遥とかなたちゃんを応援してしまうなど優しい一面は全く隠しきれていません。


この「はるかなレシーブ」、
ビーチバレーの公式ボールとして有名なミカサが協力していて
実際のボールと同じデザインのものが作中でも使われているのがリアリティがあっていいですね。

はるかなレシーブを見て以降、実際のビーチバレーの映像を見かける時に
ついついボールに目が行ってしまうようになりました。恐るべしはるかな効果。

また、日本バレーボール協会なども制作に協力していることもあってか
作中で描かれる試合の描写がとてもリアルで緊張感があって
それぞれのキャラクターがコートの中でどう動いているのかが計算されていて
スタッフ解説なんてあるとより楽しめそう。


キャラクターが可愛いだけではなく
ビーチバレーに対する描写も細かく、本格的で、
見るだけでその場でビーチバレーを観戦しているかのように熱く引き込まれる作品。

それが「はるかなレシーブ」でした。

見事に沖縄予選で代表を勝ち取った遥とかなたちゃんの次の試合での活躍も
ぜひともアニメでいつか見てみたいです。


『だから私達は、かけがえのない1人を選ぶ!』


<公式サイト>
TVアニメ『はるかなレシーブ』公式サイト

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