装神少女まとい 12話「普通がいちばん」(最終話)

決死の覚悟で母親、しおりさんの待つ超次元へと旅立つまといちゃん。

何度も現れるクリードキラーをクラルスさんが抑えて、
クラルスさんとゆまちんが超次元へとまといちゃんを送り出す展開は
定番ながらも王道の熱い展開です。

超次元の扉として同化して存在し続けていたしおりさんを
まといちゃんが継ぐということではなく
ちゃんと2人揃って、元の次元へと戻ってのハッピーエンドには満足。

全てが一段落して、平穏を取り戻して
1話からまといちゃんと支えてきた神様も消え…そうで、消えずに
残ったことでまといちゃんの纏創の力も残り、これでもしも2期が来ても安心です。

でもやっぱり普通が一番です!



次週は特別番組として「ゆまちん、まとめました〜何も着てなくて…夏〜」の放送がありますが
本編としては今回で最終話でした。

装神少女まとい」は、少しだけ前のアニメに多く見られたような懐かしさを残しつつ
今のアニメらしい新しさもあって
今季多く見られた魔法少女系のジャンルの中でも十分に個性を発揮出来ていた作品だと思います。

制作陣もそのあたりを意識して作っていたようです。

普通の女の子として生活していたまといちゃんが
ある日突然能力に目覚めて、戦いへと巻き込まれていく。
ただまといちゃんは戦うことにも戸惑いがあって、悩みつつも先に進んでいく…。

話が進むに連れて、友達だったゆまちゃんが退魔少女として参加したり
クラルスさんが仲間になったり。

最終話だって、迫り来る敵を仲間が食い止めて
主人公であるまといちゃんを先へと急がせる展開なんて
まさに王道な展開。

かなり凝った設定だったり、登場キャラを絶望的な状況にまで追い詰めるようなアニメが増えている昨今であるからこそ、
このような定番だけど可愛い、安心して見られるけどしっかりと設定やストーリーが組んであるアニメが大事になってきます。


そして「装神少女まとい」で序盤からインパクトのあったシーンといえば
まといちゃんの変身が解けるところ!

最近は魔法が解けたら服ごと無くなってしまう作品をあまり見かけないような気がしますが
「まとい」には纏創時に供物として服を使っているので消えてしまうという、しっかりとした設定があります!

そんなサービス的なシーンでも謎の光や湯気で不自然に隠すこと無く
絶妙に生えている葉っぱ、もしくは自らの手や葉で隠すなど
謎の光のような外部からの介入ではなく作品中にその事象に対する反応と必要な"見えない"方法を組み込んでいるのに好感が持てます。

まといちゃんの服が毎回無くなってしまうので
ゆまちゃんが服を用意して、路地裏の段ボール箱に隠れて着替える楽しそうなシーンは特に印象的でした。

街中で変身(纏創)が溶けてしまったときの
まといちゃんの「撮らないで!上げないで!つぶやかないで〜!」は語り継がれるべき名言。




キャラクターを見ていきましょう。

主人公のまといちゃん、ゆまちゃんは1つ年下です。
そしてクラルスさん、こちらは日本ではなくヴァチカン組。

メインはこの3人で進行しますが
ルシエラさんやカリオテなどを始めとしたサブキャラクターも個性的でした。

終盤で出会った弥生さんなんて
これまでの戦いでボロボロになるまで消耗していたので
もしかすると居なくなってしまいのではと思いましたが最後まで無事で何より。

クラルスさんの元パートナー、
フロースもエンディングを見ると意識を取り戻しそうでした。


まといちゃんは主人公らしいまっすぐな女の子、
芯の部分は強いけど、年頃の女の子だから悩むこともあるし恥ずかしがる事もある。
家庭には少しだけ事情はあっても女の子らしい可愛さが魅力でした。
だからこそ纏創解除のシーンが活きてくるわけです!


ゆまちゃんは最初に退魔少女になろうとして失敗して
それからしばらくは退魔少女の力を得ることはありませんでしたが
実はまといちゃんよりずっと前に一度能力に目覚めていた少女。

まといちゃんの1つ年下の中学1年生ということもあってか
まといちゃんに比べると幼い部分も見られますが
オープニングをゆまちゃん仕様に変えてしまうなど
勢いに任せてばかなことをやっているわけではなく
しっかりとした自分の考えを貫く熱い子だったと思います。

強敵や困難な状況を知らされてからも
退魔少女になる前から、なったあとの気持ちをほとんどブレること無く
最後まで貫き通しました。


クラルスさんは最初はエリートで訓練を積んだ最強キャラの風貌でしたが
話が進むに連れてクラルスさんもまといちゃんたちと変わらない女の子な部分が見えてきました。
まといちゃんやゆまちゃんがパワーアップしていくに連れて
クラルスさんがあまり強くないキャラに相対的に下がっていってしまいましたが
最終話では何とかもう一つ上へと成長できて少し安心。


アニメ本編以外の部分では
イベントの他に、地上波やウェブで配信されていたウェブラジオがすごく楽しいんです!

TVアニメよりも(ウェブのみ)少し長く配信されることが決まっているラジオ「"送信"少女まとい」では
諏訪彩花大空直美の2人がパーソナリティを努めているのですが
その2人が全力で挑むコーナーが面白く、
「みんなの"さつい"を独り占め♪」しちゃうそらちんのコーナーは最高。

さらにはラジオ以外にも本編映像と一緒に
監督を始めとしたスタッフによるオーディオコメンタリーの無料配信が毎週されるなど
他のアニメでは無いような試みもこの作品の特徴となっています。

これにより1週、2週間程度前の話とはいえ放送中の作品の設定や製作時の考えを知ることが出来、
より「装神少女まとい」の作品を楽しむことが出来ました。

例えば、作品の舞台は京都タワーのようなものが作中に何度も登場しますが
実は京都ではなく鎌倉に近い場所、といった感じに。


アニメ最終話の最後のシーンでは
まといちゃんもゆまちゃんも纏創の巫女としての能力は失うこと無く持ち続けていたので
2期だったりOVAなんてものにも期待したくなりますね。

装神少女まとい」、最初から最後まで安定してすごく楽しかったです。





<公式サイト>
TVアニメ「装神少女まとい」公式サイト

<関連エントリ>
[装神少女まとい] - 深夜アニメ実況の果て