ヘヴィーオブジェクト 24話「野に咲く花に鎮魂の歌を ベイビーマグナム破壊戦 II」(最終話)

ベイビーマグナム破壊作戦の後編。

エリート狙い撃ちの意識介入によって全力で1人暴れまわるミリンダちゃん、
おほほちゃん所属の情報同盟はともかく、
他の勢力からはこの時点で総攻撃を受けても不思議じゃないのに
敵オブジェクトから直接攻撃を受けなかったのは幸運。

その代わり通常だと主人公補正ならば何とかなるレベルの大爆発に巻き込まれ
クウェンサー、ヘイヴィアがそのまま重症を負い、時間の余裕も残り少ない中、
これはもう終わったかと思われたところで
情報同盟側の治療と少ない情報で打開策を打ち出し、そして何よりあの傷で自力で歩き出すところはさすが主人公。
どんな回復力してるんでしょうか、クウェンサーは。

それよりもこのシーンの時、傷を負ったクウェンサーの隣にずっと付いていたおほほちゃん。
気がついてクウェンサーが起き上がろうとした時に何も言わずにそっと掛け布団をかけてあげるところに優しさを感じました。

ベイビーマグナムを止めるための急ごしらえの作戦にも
自分のプライドを保ちつつも嬉しそうに応じるおほほちゃん。
あんなにヒロインらしい振る舞いをされるとこのまま敵国に所属しているのが勿体無いくらいです。

先週の全編の鏡面蒸着を伏線にベイビーマグナムの7つある主砲をピンポイントで破壊。
自動での緊急脱出させることに成功したものの
空中で正気を取り戻し、誰が暴れてこの状況になったのか知ることもなく
クウェンサーを見つけて心の底から嬉しそうな表情をするミリンダちゃんがとてもミリンダちゃんらしいです。



年末年始を挟んで長いようで短かったような2クール全24話が終わりました。

アニメ「ヘヴィーオブジェクト」の特徴としては
2から4話程度で細かくエピソードが区切られていて、短編集のような構成になっているということでしょう。

これにより時間の限られるTVアニメでも多彩なエピソードを楽しむことが出来たり
万が一見逃しても新エピソードから容易に入ってこられるなどのメリットが考えられますが、
最後まで見たからこそ、じっくりと時間をかけた1つのエピソードも見てみたくなります。

他の特徴としては、やはりクウェンサーのヘイヴィアの会話でしょうか。
人によっては評価が別れる部分のようですが、
それなりに洋画を見るのも好きなのでこのクウェンサーとヘイヴィアの会話は
物語のテンポを良くする意味でも楽しく聞くことが出来ました。


次にキャラクターについて。
まずはメインヒロインのミリンダちゃん。

メインヒロインとしてみると地味だし、目立った活躍はしていないのですが
表情があまり大きくないからこそ
端末でメッセージをやり取りしている時など時折見せる抑えきれない嬉しそうな顔が印象的でした。

さらに2クール目からはクウェンサーたちと会話することにも馴染んで来たのか
これまでよりもSっ気のある態度や発言、行動が増えてきて
本島のミリンダちゃんがより多く確認でき、ミリンダちゃんの魅力がさらにアップした瞬間でした。

フローレイティアさんはヒロインというよりも
たまに女性らしい態度を見せつつも最後までしっかり上官として、少佐として動いていました。
クウェンサーたちが常識から外れた行動を出来たのもフローレイティアさんのおかげです。

続いて、おほほちゃん。
最初は驚異のGカップアイドルとして画面越しでの登場でしたが
ラッシュ攻略の際に、クウェンサーがラッシュ内部に潜入し明らかになった
「本物の」ミリンダちゃんが明らかになってからは一気に見方が変わり、さらなる魅力が発揮されました。
その特徴的なパイロットスーツも別の方向の魅力に急変。

クウェンサーをめぐってミリンダちゃんと言い争う時は
どこか楽しそうで、でも本気みたいで
2人で言い合うシーンはずっと見ていられる微笑ましさがあります。

オブジェクト操縦中の通信ではなく
是非とも生身で向かい合って同じことをやっているのも見てみたいです。

最終話のおほほちゃんは
どこか優しさが見え隠れしてとても良かったです。

そしてこの手の作品では主人公の周りには女の子が多いのに
主人公の友達には少ないという現実が数多く見られるのが一般的ですが「ヘヴィーオブジェクト」は違いました。

ほぼ1回、しかも通信でしか登場していないものの
ヘイヴィアには婚約者のお嬢様が居たのです。
しかも性格は置いといて、見た目は可愛い。

同じように登場時間が少なかったキャラとしてはモニカが居ました。
グラビアアイドルの戦場レポーターというモニカは
クウェンサーとの関係が深いようですがアニメでは特にクウェンサーとその会話も出来ず何もなく去って行きました。
今後の話に絡んでくるようですがアニメでは描かれず、残念。


オブジェクト同士、またはオブジェクト相手にした戦闘では
確かに無茶に思える方法で勝利したシーンも見受けられましたが
勢いはありましたし、限られた状況で知識と咄嗟の判断で乗り切り
攻略しているという感じが出ていたのでそこまで気にしません。

それより本当は優秀なミリンダちゃんが
敵オブジェクトを自力で攻略する大活躍シーンがほぼ無かった事の方が気になるくらいです。
ミリンダちゃんのプライドのためにもミリンダちゃんの実力が全て発揮出来るような戦闘をアニメで用意してあげて欲しい。


年を跨いでの全24話という期間がありましたが
ミリンダちゃんの活躍はあるのか、オブジェクトをどう攻略するのか、と
毎週楽しみに待って見ていたアニメの1つでした。

アニメ放送期間中に開催された各イベントでは
大型のベイビーマグナムのジオラマが制作されるなど力が入った展開、PRをされていたこの作品。

それらを全て含めて、とても楽しむことが出来ました。

ミリンダちゃん可愛い。


<公式サイト>
TVアニメ『ヘヴィーオブジェクト』公式サイト

<関連エントリ>
[ヘヴィーオブジェクト] - 深夜アニメ実況の果て