アブソリュート・デュオ 12話「絶対双刃/アブソリュート・デュオ」(最終話)

最終話です。

先週の死闘で一段落したように見せておいて
これまでに二度も倒したのに再び襲い掛かってくるKさん、ちょっとしつこいです。

そこまで派手ではないけどデストラクションを活用した確実な攻撃で
レベル上がって能力アップしている透流とユリエを追い詰めるKさんは
確かに強いのですが、(アニメでは)ラスボス、というより、まさに中ボスの第三形態くらいの雰囲気。

思い切りユリエの目の前で、通常なら明らかに致命的に見える一撃を透流が受けたために
船上でのK戦の時と同じくユリエが暴走モードに入ったところを
自分を制御できていないユリエを正面から普通に止めに入る透流さんのポテンシャルが
暴れまわるユリエの暴走モードより恐ろしい気がするのは気のせい。レベルアップ効果すごい。

戦闘後、後日談として改めてまともに戻ってくれたみやびと和解したようですが
透流はみやびに謝らせないで、みやびにもっと謝るべきです!
ちゃんがいるから…と言って、本当にそっち方面に行っちゃうんだって感じもしますが
それでも透流はもっと謝ってください。

そんなシーンのあとにユリエとデュオを組んだあの場所で
再び二人きりでいい雰囲気になっちゃって。

さすがメインヒロイン、ユリエです。





これで全12話、終了しました。

バトル物でヒロインが多く、学園モノでライトノベル原作のアニメ化というのは
昨今は特に珍しくないジャンルと言えますが
それら、その手の作品の中でも「アブソリュート・デュオ」は
設定や用語など比較的分かりやすい部類だったように思います。

他の原作付きのアニメ化作品でも多く見受けられるように
この「アブソリュート・デュオ」もアニメ化に合わせて多少の設定や演出の変更があったようですが
重要なポイント、用語はアニメだけを見ても問題ないレベルで理解しやしように工夫されていたように思います。

例えば、魂を具現化してできているブレイズや
ユリエがなぜ暴走するようになったのか、その理由など、
基本中の基本だけどうっかり理解せずに流すとその後の展開への理解に致命的になる部分など。


キャラクターについては、ほぼ文句無しです。
伊万里の扱いが少し軽くて可愛そうかなと思えますが
ヒロインはどれも個性的で魅力的でした。

ユリエは、まさにメインヒロイン。
返事を「やー」で返したりと、少し特徴的な喋り方だったり、美しい銀髪だったり。
特徴的な属性をいくつも備えていて、
他のヒロインが間に入り込む余地があるのかと思えるくらい強力なヒロインに仕上がっています。
少し小柄だったり危なっかしい部分があるのも高評価です。
キャストの山本希望さんの演技も素晴らしく、特に最終話での暴走時は凄かったです。

リーリスは途中参戦ながらもユリエに次ぐヒロインのポジションを抑えていて
そのビジュアル通りにプライドが高く、口調も強めですが、
どんな想いも積極的で、一度心を許してもらえればこちらも強力なヒロインに。
最終話でユリエに会いに行く透流を許してあげたりと心が広く
複数ヒロインとの距離感が難しいこのジャンルの作品の主人公にとっては
リーリスのようなヒロインは大変ありがたい存在でもあります。
ただ、あまりにも心が広いのでユリエにヒロインとして自分が勝つ、というのは想像するのが難しそう。

続いて、みやび
ブレイズ自体のポテンシャルは高くてもまだまだそれが使いこなせず
引っ込み思案でリーリスとは逆に積極的なタイプではないヒロインながらも
透流に最初に告白するなど、純粋な一生懸命さと頑張りは他のヒロインに負けません。
それだけに、思い切って勇気を出して真っ直ぐに告白したみやび
みやび自信とは関係のない理由で断った透流は一度痛い目を見ればいいです。
アニメでは最後にデュオであるちゃんがいるから、という形に収まりましたが
みやびにはヒロインとしてもう一度、透流に想いを伝えられるように頑張って欲しいです。その姿が見たいです。
こんなに純粋なヒロインは本当に大事です。

そんなみやびのデュオである
ヒロインというには透流に思いを寄せるようなアクションは圧倒的に少なく
そういう話には興味が無いタイプなのかとも思いましたが
暴走するみやびを説得した時に自分には告白するような強さはないといった発言をしていた事から
も、そのような何か熱い思いを秘めているようです。
アニメではみやびのデュオとしてその役目をしっかりと果たしました。

伊万里は通常なら2番手、3番手くらいのヒロインとして頑張れるようなプロフィールながらも
入学式で敗者側になったために透流とは学校が違うという
ヒロインとしてありえないくらい圧倒的な不利な状況だけにヒロインとしての評価は難しいところですが
透流への好意はあるということで今後何かしらのアクションを見ることが出来るのでしょうか、気になります。
とは言え、みやびの気持ちに気づいた時にはアシスト役に回っており
伊万里伊万里の気持ちを伝えるという流れにまで持って行くには時間がかかりそう。


次に、「アブソリュート・デュオ」で特徴的な部分といえば、
オープニング、エンディング、主題歌じゃないでしょうか。

オープニングでは鈴木このみさんの勢いとスピード感のある「Absolute Soul」が格好良く
それに合わせてまさかの透流とユリエが
アイスダンスのような事を制服姿で始める姿は衝撃的で癖になるカットでした。
ダンスパート以外も映像がとてもよく合っていたと思います。

エンディングについては曲を3曲用意。
ユリエのソロである「Believe×Believe」、ユリエリーリスの「アップルティーの味」、
そしてみやびの「2/2」。

いわゆるキャラソンに含まれる3曲ですが
どれもいい曲で、それぞれのキャラクターにも合っていて良かったです。

映像も「Believe×Believe」のユリエの制服への着替えシーンが特に素晴らしく、
「2/2」のみやびのデュオとして以上の絆の強さも美しかったです。


あと、ちょっとした部分かも知れませんが、原作者が柊★たくみという事が大きいのか
エンドカードを担当したイラストレーターさんのセレクトが絶妙でした。

その話に少し関係して、
製作委員会に「feng」の名前が入っていたのが珍しく意外でした。
PCゲーム原作アニメでその制作ブランドが何か少し関わるということはあっても
製作委員会の名前の中にブランド名が入っている事はなかなか無いです。


アニメ以外の部分では、放送前となる12月12日から年始の1月3日を除いて
毎週キャスト出演のイベントを開催しているのが、
他の作品でも真似できるところが少ない「アブソリュート・デュオ」の特徴と言えそうです。

昨今のアニメではPR活動として月に1回だったりでニコ生を配信するところは少なくないですが
この「アブソリュート・デュオ」のように毎週実際にイベントを開催するところは珍しいです。

会場は13式催事空間で参加申し込みには抽選を乗り越える必要がありますが、チケット代は無料!
参加者にはキャラクターの缶バッジも貰えたりします。

出演キャストはイリアス役の山本希望さんとリーリス役の山崎はるかさんによる通称「マウンテンデュオ」か、
みやび役の今村彩夏と巴役の諏訪彩花による通称「あやかデュオ」のどちらが出演されることが多いですが
どちらも文句なしのメインキャスト!
かなり豪華なイベントと言っても差し支えないでしょう。

気になるところがあるとすれば
イベントが毎週金曜の21時開始ということで首都圏以外の地方組は当然ながら
終了時間も遅くなるため首都圏在住であっても簡単には参加出来ないところでしょうか…。
一応、ニコ生の配信があるので救いはありますが。


そんな感じで、色々とライトノベル原作ながら
従来のそれを超える特徴や良さを持った「アブソリュート・デュオ」、楽しかったです。



<公式サイト>
『アブソリュート・デュオ』公式サイト|アニメサイト

<関連エントリ>
[アブソリュート・デュオ] - 深夜アニメ実況の果て