凪のあすから 26話「海の色。大地の色。風の色。心の色。君の色。〜Earth color of a calm〜」(最終話)

26話、最終話です。

まなかの「好き」という気持ちを忘れてしまった前例があるので
同じように囚われてしまった美海ちゃんがどうなってしまうのかと嫌な予感は止まりませんでしたが
何とかギリギリのタイミングで今まで傍観者状態だった海神様が
"おじょしさま"の本当の気持ちを理解してくれたおかげで
美海ちゃんを無傷で取り返すことが出来て本当に良かったです・・・。、

まなかの方も、海に落ちて美海ちゃんに助けられた時に
一気に「好き」の気持ちが戻ってきたということで
こちらもエナも含めて元通りになってよかったよかった。

そして最後の問題、"ぬくみゆき"と異常気象も当然解決。

全ての問題が一気に解決していったのは
見ている方も気持ちがスッキリしますし本当に良かったし
やっぱりハッピーエンドが一番、なのですが。

最後、美海ちゃん。
光は今回の事件で、美海ちゃんのずっと抱いてきた光に対する気持ちも
まなかの気持ちも両方に気づいたわけですが
どうやら最後のシーンを見る限りまなかを選んだようにも見えます。
でも告白まではしてないようにも見えます。
つまり、これからそんな光をみて、美海ちゃんはどうするんでしょうか。
それだけは最後まで見ても分かりませんでしたが、
きっと明るい表情してましたし、美海ちゃんは気持ちをいつか伝えてくれるはず!



というわけで全26話、2クールに渡る物語が最終回を迎えたわけですが
結論からいうと、すごく面白かったです。

基本的にはまなか美海ちゃん推しという視点で視聴していたのですが
最終話ではまなか美海ちゃんの距離が一気に縮まったので
まなか・美海ENDでもあると思っています。信じてます。
ふたりとも幸せになって欲しいですね。


では、まずはストーリーについて。
大まかに考えると、全体の恋愛の展開は他の媒体も含めて
多分今までもどこかであったような話ではあるものの
それをしっかりと作り上げたアニメが最近はほぼ皆無だっただけに
この「凪あす」はそれを達成しただけに素晴らしいと思います。

第1クールの中盤あたりでは、キャラは可愛いし背景は綺麗だけど、
これくらいの勢いでの展開が限界なのかなと、ほんの少しだけ気持ちが落ち着き初めていたのですが
気持ちが完全に切り替わったのはやはり1クール目の終盤ですね。

衝撃的な展開と同時に物語が一気に進み、
「冬眠」という特殊な状況と5年という月日の経過により
それぞれのキャラクターの関係性がより一層意味のあるものに1ランク変わってしまった。

海組のメンバーの中で唯一、冬眠せずに時間の流れを受け入れてきたちさきの孤独感。
ずっと光の事を思い続け5年の月日で成長した美海。そしてさゆ
今まで何を考えているのかよく分からなかった要も言葉にしなかった気持ちを持っていました。

そんな魅力的なキャラクターとそれぞれの強い想いが見事に交錯し、
物語に緊張感と充実感を与えてくれて、見ている方も毎週毎週、続きが気になるという
アニメを視聴する上で、一番素晴らしいスパイラルに入って行きました。

それぞれのしっかりとしたキャラの魅力、続きが気になる展開と見せ方。
これが「凪あす」最大の魅力と面白さだと思います。


次に、もっとキャラクターについて言うと。
アニメ開始前からキャラデザも素晴らしく制服も可愛くて大注目だったわけですが
アニメが始まってもそれが裏切られる事無く、むしろ期待以上だったのが良かった。

メインヒロインのはずのまなか
自分で凄く何かをしたわけではないけど
うろこ様の呪いの"ぎょめんそう"のモノマネだったり場を和ませる魅力があります。
どこか抜けてるようでそうでもないところもヒロインっぽいところです。

ちさきは5年の成長をしてしまった事により
孤立感と同時に光とあの頃の自分に対する罪悪感のようなものを感じてしまっていて
可哀想なポジションのヒロインであるものの
最後は何とか自分の気持ちに向き合って、先に進んでくれたことに安心させられました。
中学時代の制服をこっそり着てみるなど可愛い一面もあるところがポイントですね。

美海ちゃんは、この「凪あす」の中でも一番頑張ったヒロインの一人だと言い切れます。
最初はあんなに小さかった美海ちゃんは5年で大きく成長して
自分の気持ちや想いを秘めたまま、光のために、
そして光の想うまなかのために、自分が出来ることを精一杯考えて行動していた美海ちゃんは本当に素晴らしいです。
自分の好きな人のために尽くすその姿と、まだ幼い部分を残しているそのギャップに、凄く、凄く、可愛さを感じます。
最終話の前提供で、美海ちゃんがセンターだったのは少し嬉しかったです。

さゆ美海と同様に時間の流れを経て、大きく成長したヒロインですが
美海とはまた少し違い、昔の面影を残す少し乱暴な発言も残しつつも
美海に負けないくらい精神面では大人に成長している魅力的なヒロインだと思います。
要のことを見ている時は本当に可愛い女の子だし、頑張っているその姿は素晴らしいです。


2クールの放送期間のあるアニメは、これまで多くの場合。
少し尺があまっているような印象を持つ作品が多かったのですが
「凪あす」は珍しくそうじゃなかったように思います。

最終話のスタッフロールに、Special Thanksとして
「凪あす」ファンの名前も入れてあったのも良かったですね。

キャラクターも魅力的ですし、ストーリーもしっかり頑張っていて
近年稀に見る面白い作品の1つだったと思います。すごく楽しかったです!

最終的には誰も犠牲にならなかった(美海ちゃんはまだ負けてませんし!)、
ハッピーエンドなのはやっぱり大きいです。


<公式サイト>
凪のあすから
凪のあすから (naginoasukara)

<関連エントリ>
[凪のあすから] - 深夜アニメ実況の果て